ハンディ型フルカラー3Dスキャナ「Artec」

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MU Form Furniture Design社:家具の設計や製造工程の合理化

MU Form Furniture Design社は米カリフォルニア州オークランドに本拠地を構える企業で、近代的な家や企業向けの家具を設計、製造、販売しています。同社の製品は品質が高く、オリジナリティが高いことから、建築家やインテリアデザイナーからの注文が絶えることがありません。

MU Form社が主に使用しているのは、高品質の屈折プライで、これは椅子やスツール、テーブルなどをさまざまな形に作ることができるため、家具業界で幅広く使用されている資材です。

MU Form社のデザイナーは、他の製造会社がまねたり、複製したりすることが難しい、優れたデザインの設計を実現するために日夜尽力しています。

「当社のデザイナーは、椅子やスツールを試行錯誤しながらプロトタイプを何度も実際に作り、設計を完成させていきます。」そう語るのは、MU Form社のCEO、マーク・レオン氏です。

まったくオリジナルの家具を作るために、MU Form社では実際に作ったプロトタイプモデルを海外の工場に輸送し、そこで、ルーター複写機を使ってモデルのリバースエンジニアリングを行い、木製の鋳型を製造します。

「この方法は、椅子やスツールのほぼ正確なモデル作品を作る手がかりにはなりましたが、完成品の家具として販売するために必要な、曲率や表面率を効率的に微調整することはできませんでした。」と、マーク氏。

たとえば、完全に平坦な表面でなければならないにもかかわらず、最初の段階では、鋳型で調節することはできません。そのため、鋳型を使って手作業でこれを修正してきましたが、完成品の中にはやや精度に欠けるものができることがありました。さらに、この方法では、家具のピースの正確な対称を作るためにミラーリングを行うことはできませんでした。

「最終的には、家具を製造できる状態にたどり着くことができていましたが、品質や一貫性の点で、不満を持っていました。」と、マーク氏。

MU Form社は、最近、米カリフォルニア州パロアルトにあるARTECのオフィスに、3Dモデルの作成を依頼することにしました。

これは、現在のワークフローです。家具デザイナーが家具のピースのプロトタイプを作ります。このピースのリバースエンジニアリングは、 ARTEC Eva3Dスキャナが行います。未加工のポイントデータを使って、Rhino 3Dでコンターを作成し、曲率や半径などの微妙なニュアンスを正確に形にしていきます。

平坦な表面は、プログラム内で何度も作成することができます。対称のピースは、モデルをミラーリングするだけで作ることができます。プロトタイプの欠陥を修正するのに僅かな手直しをするだけで、モデルが完成します。

その後、3Dモデルを工場にメール送信し、ファイルから、正確なCNC金属製鋳型を直接作ります。また、MU Form社は、3Dモデルレンダーを用いて特許を申請中で、同社の製品に関心を示す見込み客に新しい製品を紹介しています。

V字型チェアのプロトタイプの3Dスキャンは、ARTECのレイチェル・ヤライソーヴが担当しました。今回のプロジェクトに関して、ヤライソーヴは次のように言っています。

「スキャンはあっという間に終わり、10~15分程度で終了しました。一般的に言って、Evaはとても操作が簡単なスキャナです。椅子はマット仕上げの木材で、スキャンの際には木目が役に立ちました。正面、背面、そして角の部分と、別々にスキャンし、「位置合わせ」ツールを使って一瞬のうちにこれらを1つに統合しました。

「くっきりとした輪郭を実現するよう、角の部分のスキャンデータを十分に取ることを心がけました。Evaはエッジ部分でも問題なくデータをキャプチャします。テクスチャのある床や、壁とのコントラストが、椅子の位置情報を確保し、トラッキングを維持するのに役立ちました。

全所要時間は1時間弱でした。すべてのデータの位置合わせが終わったら、「レジストレーション」、「異常値の自動排除」、「スムースメッシュ化」の各種機能を使いました。これらの機能は本当に便利です。精度誤差0.1という素晴らしい精度で、データを素早く作りました。シート部は170万ポリゴン/ 89.2 Mb。脚部は、それぞれ、約55万ポリゴン/30 Mb。これらのファイルをSTLフォーマットでエクスポートし、ダウンロードリンクを介してお客様にメール送信しました。」

ARTECスキャナを採用することで、MU Form社は家具製品の品質と一貫性を大幅に改善することができただけではなく、生産性を高め、開発時間を短縮し、開発・製造費用を削減しました。

「当社の家具を電子上で微調整することができるようになったため、鋳型製造工場は従来の木製鋳型ではなく、椅子やスツールのデジタル版からCNCを介して金属製鋳型を製造することができるようになりました。これは、これまでプロトタイプを輸送し、手で鋳型を製造していた頃に比べ、大幅に時間を短縮しています。」と、マーク氏。「CNC金属製鋳型により、より高い品質の家具を生産することが可能になりました。」

鋳型製造にかかる所要時間はこれまでの60~90日から20日に短縮され、費用は10~15%削減しました。

マーク氏は、今回の方法を採用したことにより最も喜ばしいのはその精度にあると言います。「プロトタイプをリバースエンジニアリングし、デジタルモデルを正確に微調整することができるようになり、当社の家具の品質と一貫性がまったく新しい水準に引き上げられました。」

MU Form社は今後もARTECと協力し、テーブルやシェーズロングソファ、その他の大型家具も手がけていく予定です。

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使用されたスキャナ

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